兩河世界を創作するに當たって人類史に關心がありかう云ふ本は讀む。この本で紹介されてゐる學說で私の興味を惹いたものは二つあった。一つは、fetishism・shamanism・totemism・animism と云ふ四つのよく論じられる信仰の形態をそれぞれ、人造物を通じて向かう側と繫ぐ、人閒を通じて向かう側と繫ぐ、自然物を通じて向かう側と繫ぐ、向かう側そのものを感じる、と單純に整理した學說だ。もう一つは、古く狩獵と採取から人が食物を得る方策を工夫した時に、女性が採取する植物を世話するところから農業が發生し、男性が狩獵する大型動物を制禦する所から牧畜が發生した、食物の主な供給元は採取と農業だったから農業が發生した頃の時代は女性の地位が高く男性は經濟の外で競ふ爲に着飾った、牧畜された大型動物に犁を引かせるやうになったところから男性が農業も主導するやうになった、ここで女性の地位が再び低下した、と云ふ學說だ。日本でも縄文人がドングリ類を世話してゐたらしい事を見ても全く故無しとはしない。
