c4se記:さっちゃんですよ☆

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Münchhausen の trilemma の形式的定式化と證明

非形式的な主張 根據關係は循環論法・無限後退・無根據な斷定の三つの少なくとも一つの形を取る。

有向 graphG:=(V,E,←)を考へる。Vは頂點 (vertex) の集合、E=\{a←b|a,b\in V\}は邊 (edge) の集合、寫像←:E\to V\times V,a←b\mapsto(a,b)は頂點と邊の關係である。a←bを「事bは事aに基附く」と讀む (「事」や「基附く」の意味は適當に解釋すればよい)。

定義 (循環論法) Gが可算長かもしれない閉道 (cycle)a_0←\dots←a_1←a_0を持つならば、Gは循環論法を持つと言ふ。

定義 (無限後退) Gが可算長の道 (path)a_\omega←\dots←a_1←a_0を持つならば、G無限後退を持つと言ふ。

定義 (無根據な斷定) Gが沈點 (sink) を持つ∃b _ {\in V}(\neg ∃a _ {\in V}(a←b))ならば、Gは無根據な斷定を持つと言ふ。

定理 Gは循環論法・無限後退・無根據な斷定のいずれかを必ず持つ。

證明 Gが有限な graph の場合と可算な graph の場合とに分ける。

Gが有限な graph の場合、可算長の道は無い。また沈點が在れば無根據な斷定を持つ。よって沈點が無い場合に閉道が在る事を示せばよい。沈點が存在しないならば、全ての頂點の出次數は 1 以上である。Vの要素數をnとする。適當な頂點v_0を選ぶ。v_0の出次數は 1 以上である爲、隣接する頂點を適當に選んで歩道 (walk)v_1←v_0を構成できる。v_1以降からも同樣に歩道を構成し、\dots←v_1←v_0とできる。これには切りがない。歩道の長さをn+1迄延ばすv_n←\dots←v_0。この歩道には頂點がn+1囘表れる。Gには頂點がn個しかない爲、鳩の巢原理よりこの歩道は少なくとも同じ頂點を 2 つ含む。これは閉道の存在を意味し、循環論法が存在する。

Gが可算な graph の場合を示す。沈點が在れば無根據な斷定を持つから、沈點が無い場合に閉道もしくは可算長の道を持つ事を示せばよい。沈點が存在しないならば、任意の要素bに對して集合\{a|a←b\}空集合ではない。可算選擇公理により、選擇函數f:V\to V,f(b)\in\{a|a←b\}が存在し、任意の頂點v_0から歩道を再歸的にv _ {n+1}=f(v_n),n\in{\Bbb N}と定義できる。或るi,j\in{\Bbb N},i\lt jに於いてv_i=v_jであれば、歩道v_j←\dots←v_iは閉道であり、循環論法を持つ。その樣なi,jが存在しないv_{n+1}\notin\{v_n,\dots,v_0\}ならば、歩道\dots←v_0は無限列であり、無限後退を持つ。□

意外と形式的な定式化が見當たらなかったので書き下した。かう形式化し、Gを調べれば、この制限の色々な逃げ方や解釋が在る事が明らかである。

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