兩河世界と云ふ創作を延々とちまちまとやってゐる。他で似たものは創作されてゐないと思ふので、ここで使ってゐる方法をしたためた。
目次 - 世界設定との違ひ - 蒐集と配置 - 夢想と審美 - 再現と置換 - 三つの方法同士の關係 - 結論
この題はネルソン・グッドマン「世界制作の方法」菅野盾樹譯、ちくま学芸文庫、2008 年をもじったものだ。
世界創作とは「現實そのものの世界を創作する」と云ふ觀念である。この凡庸な定義文が如何に似た觀念とは異なるのかは論じた。實は世界創作の方法とは兩河世界の仲間内で使ふだけの方法ではなく、最近私が至る所で使ってゐる方法であった事は書いていくうちに解った。私は兩河世界の理屈擔當だから、普段の理屈に使ふ方法と互ひに影響し合ふのは仕方がない。
未定稿だからちょくちょく變はると思ふ。十年ぶりの哲學風の文である (「ガルデアの統合性に就いてのキリスト敎の三位一體との類󠄀比に基づいた解釋」を數へないならば)。文體もだいぶん變った。