esperantoの文法・語彙紹介は良かったが……。別途概説書を買って勉強する事にしよう。

- 作者: 田中克彦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/06/20
- メディア: 新書
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では何故此の本を読みたかったのか? まあ著者は有名だからだ。其丈ではない。エスペラントを知りたいからだ。
では何故エスペラントを知りたいのか? 其れはユーラル語/ガルデア語に強く関わりが有る。
エスペラントは「人工言語」だ。屈折型を残し乍らも膠着型に可成り近い、欧米語に近縁の人工語だ。異論に関わり無く、エスペラントは人工語として非常に成功している。話者は百万人以上と多く、意思疎通が充分に可能で、中国では国家的に使用されている。
エスペラント - Wikipedia - http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88
他に「成功」している人工言語と云えば、(プログラミング用のコンピュータ言語を除いて)アーヴ語の類を挙げても好い。知識としてはアルカ語なんてのも有るが……。
まあ好いんだ。私はエスペラントは唯一成功している人工言語だと思う。(何か勘違いしてる気がする。)
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私は人工言語を作りたくはないのだ。自然言語を作りたいのだ。自然言語は一体洞の様に出来上がって来たか? 其の経路をし得る限り精密に辿って、独立の自然言語を作りたいのだ。私がユーラル語やガルデア語に肩入れしているのは其の所為だ。ユーラル語はユーラル語は自然に作られた自然言語の筈だし、ガルデア語は自然に作られた人工言語の筈だ。私は誰も成そうとしない此れ等の事をしたいのだ。
何故か?
言語を知りたいからだ。世界を知りたいからだ。もう何も言うまい。
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エスペラントは非常に明晰な、洞所の国語でもない、単純に魅力的な言語だ。国際語に成る事は無いと思う。国際語は当分英語だ。アメリカが滅びても英語は滅びないかもしれない。英語で書かれた重要な文書は多い。崩れた英語を母語とする地域は非常に多い。英語でしか話の通じない地域同士は迚も沢山な筈だ。
だからエスペラントを国際語として学ぶのは大きな間違いだ。エスペラントは幼く、所謂国際語と比べると話者は非常に少ない。此の優れた言語は、故に優れた趣味だ。
言語に「理念」等と言っても意味が無い。言語は使うものだ。使って、「洞う使う?」 其れが言語だ。
其所だ、エスペラントの何が一番優れた趣味かって、運命では無いところだ。